あなたは知っている?労働時間の基礎知識

そもそも労働時間とは、勤めている会社の管理下において拘束されている時間のことを指します。ですので、会社の電話番をしているなど、実際に作業等を行っていない時間であっても、労働時間に含まれることになります。しかし、このことを知らない人も少なくありません。そこで、ここでは労働基準法に基づいて、労働時間について話したいと思います。

各人の労働時間は、就業規則や雇用契約書によってあらかじめ決められていますが、休憩時間や着替えの時間は含まれないことが原則です。勤務時間数に関しては、労働基準法により1週間で40時間、そして1日8で時間と決められており、それ以外の労働については時間外労働や休日労働とみなされます。

また、会社等が労働者に対して時間外労働や休日労働を行わせる場合は、厳格な手続きが必要になる他、賃金を割り増しする義務が生じます。ただし、事業所の労働者が常時1~9人といった一定の条件を満たす場合は、特例措置対象事業場とみなされ、1週44時間の労働は許可されています。

そして休憩時間に関しては、労働を行う時間が6時間を超える場合は45分以上、そして8時間を超える場合は1時間以上の休憩時間を与えることが義務付けられています。さらに、常に働くことができるように待機している時間(仕事の待ち時間)に関しては、休憩時間とはみなされないことになっていますが、実はこれらのことを徹底している会社は少ないのが現状です。そのため、自分の勤め先が、上記の内容と大きく違っている場合は、公的機関に相談するべきでしょう。劣悪な労働環境を見逃していると、その影響は自分に及んでしまうかもしれませんよ。